🧩 はじめに|「慣らし」に差が出るのはなぜ?
マキネッタを買ったばかりの頃、
「最初の数回は味が安定しない…」
そんな経験をしたことはありませんか?🤔
実はこれ、**ほぼすべてのマキネッタに共通して起きる“正常な現象”**です。
しかも、
慣らし完了までの回数には個体差があります。
- 3〜4回で安定する個体もあれば
- 7〜8回かけてようやく“本来の抽出”になる個体も
実際、私自身も複数の個体をテストしましたが、
早いものは「2〜3回目から味が整う」一方で、
「6回目くらいからようやくクレマの質が安定する」ケースもありました。
この記事では、
なぜ個体差が出るのか?
どんな慣らし手順が最も効果的なのか?
詳しく解説していきます☕✨
🔍 なぜ“慣らし”に個体差が出るのか?
① 製造時の「食品用グリス」の残留量が微妙に違うから
マキネッタは金属同士の噛み合わせをスムーズにするために、
可動部に 食品グレードのグリス(潤滑剤) が使われています。
このグリスが最初は抽出に影響し、
- 金属の匂い
- わずかな油膜感
- 立ち上がりの鈍さ
として感じられることがあります。
👉 このグリスが抽出の熱と圧で徐々に飛んでいく過程が「慣らし」。
残量の個体差によって、
慣らし回数に違いが出るわけです。
② バスケットや内部パーツの“微細な加工差”
同じ製品でも、
- バスケットの穴の仕上げ
- 内壁の微細なざらつき
- バルブ周りのなじみ具合
など、手に触れないレベルで個体差があります。
これが圧力のかかり方に影響し、
慣らし回数の違いにつながります。
🔧 正しい慣らし手順|最短で味を安定させるコツ
この順番がおすすめ👇
① 1回目:湯通し(お湯だけ)
まずは内部を温め、グリスを軽く飛ばす。
※ 食器用洗剤はNG(コーティング劣化の原因になるため)
② 2回目:再び湯通し
1回目よりも金属臭が取れやすい。
ここまでで
内部のグリスがある程度飛ぶ → 圧力通り道が均一になり始める
③ 3回目:豆を使って初抽出
ここで急に味が安定する個体も多いです。
実際、私がテストした個体は👇
- A個体:3回目でクレマが急に安定
- B個体:5回目で味の雑味が消える
- C個体:6〜7回目で本来の“香りの伸び”が出てきた
👉 個体差があるのは自然なので、焦らなくてOKです✨
④ 4回目以降:通常通りでOK
ここからは
“自分の好みを探すフェーズ”。
- 水量
- 豆量
- 火力
- 粒度
このあたりのチューニングがどんどん楽しくなる段階です☕🌿
また、抽出具合がいつもと違うと思った場合は1,2回湯通しすると元に戻るのでおススメです。たまにメンテンナンスをしてあげてください。
🔍 私が最近行った“新色モデル”での慣らしテスト

実際に、先日届いた CoFika Crema Rich の新色モデル を使って、
慣らし回数ごとの変化をかなり細かくチェックしてみました。
結論から言うと──
この個体は「時間がかかるタイプ」。
以下が実際の様子です👇
抽出条件はすべて同じに統一
慣らし検証のため、条件は毎回まったく同じで揃えました。
- 水量:80ml
- 豆量:17g(極深煎り)
- 粒度:タイムモアCS3 Max クリック数8(極細寄りの細挽き)
- ペーパー:あり(CoFika専用ペーパーフィルター)
- パックスクリーン:あり(標準モデル)
- タンピング:なし(粉面を指で軽く均す程度)
- 火力:IHクッキングヒーター 1400W
この条件で、慣らしによってどれだけ変わるかを確認。
🔄 1〜2回目:湯通し
まずは定番の 湯通し×2回。
- 鍋内の金属臭とグリスの初期飛ばし
- 圧の立ち上がりを整える準備
- 抽出ルート(穴・バルブ)内部のウォームアップ
この段階ではクレマや味の評価は行わず、
「器具を目覚めさせる」段階です。
☕ 3〜5回目:抽出はできるけど“安定しない”ゾーン

ここから豆を入れて本抽出。
しかし、この新色モデルは最初から安定するタイプではなく、
- クレマが立つ → すぐ崩れる
- 抽出時間が毎回違う
- 香りが伸びず、甘さも控えめ
- ボディは軽いのに後味は少しざらつく
という “慣らし途中の典型的な味” が続きました。
特にクレマは、
表面に泡が出るのに、盛り上がる前にスッと消える
→ 圧がまだ安定していない状態
という挙動が顕著でした。
💡 6回目:もう一度、湯通しを挟む
抽出が安定しないまま5回が終了したため、
いったんリセットも兼ねて 6回目はお湯だけ で抽出。
これがすごく良い方向に働き、
- 内部の「微細なグリス残り」が一気に抜ける
- 抽出ルートの温度が均一化
- 内圧の立ち上がりがスムーズになる
など、翌回への土台作りとして最高の動きをしてくれました。
☕✨ 7回目:完全に安定。クレマの質が劇的に上がる

7回目で、ついに “本来の動き” に到達。
抽出の様子
- 抽出開始までの時間が一定
- シューッという立ち上がりが滑らか
- コポコポと均一に液体が上がる
- クレマがしっかり盛り上がる
味の変化
- 甘みが出る
- コクと香りがぐっと伸びる
- 雑味ゼロ
- ボディは重すぎず、キレが良い
- 冷めても美味しい
まさに「この個体のベストな状態」に育った瞬間でした。
☕ 慣らし後の味はこう変わる
慣らし後に多くの人が実感する変化👇
- クレマ量が安定する
- 香りの立ち上がりが良くなる
- 雑味が消え、後味がクリアに
- 抽出の立ち上がりがスムーズ
- 苦味と甘味のバランスが整う
特にCoFika Crema Richのような「増圧設計」のマキネッタは、
圧が安定するとクレマも一気に美しく立ち上がります。
📝 まとめ|慣らしは“個性が整う時間”
- マキネッタに個体差があるのは正常
- グリスの残量や内部パーツの個性が原因
- 慣らし回数は 3〜8回 と幅がある
- 正しい手順で進めれば、味は確実に安定
そして何より——
慣らしは「あなたのマキネッタが本領発揮するまでの準備運動」。
焦らず、ゆっくり育てる気持ちで
一杯ずつ楽しんでいきましょう😊☕✨
☕ このブログは CoFika(コフィカ) が運営しています
CoFikaは「おうちカフェを全ての人に」をコンセプトにした、国内発のマキネッタ専門ブランド。
濃厚でクリーミーなクレマが楽しめるマキネッタ 「CoFika Crema Rich」 を中心に、
使い方や選び方、豆の比較、抽出のコツまで、マキネッタの専門情報を発信しています。

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