マキネッタの魅力と「育てる器具」としての特性

マキネッタは、見た目はシンプルながらも、奥深い味わいのコーヒーが楽しめる抽出器具です。
私自身、この道具の最大の魅力は、
使い込むほどに味・香り・油分が器具に染み込み、より「自分らしい風味」になる
という点だと考えています。
コーヒーの油分や香りが内部にうっすら蓄積されていき、まるでヴィンテージのような風合いを帯びてくる。それがマキネッタの楽しさでもあります。
【重要】中性洗剤は絶対にNGな理由

マキネッタを洗うとき、最も大切なポイントはたった一つ:
中性洗剤を使わないこと。
これを守らないと、以下のような問題が起こります:
- 抽出に悪影響を与える金属臭が復活する
- 油分が落ちてしまい味に深みが出ない
- マキネッタ本来の風味が壊れてしまう
金属臭の正体は、最初の数回の「試運転(空抽出)」で、コーヒーの油分が金属部分をコーティングすることで消えます。
しかし洗剤で洗ってしまうと、このコーティングが剥がれてしまうのです。
※一番初め、慣らしの抽出を始める前は中性洗剤で洗っても問題ございません。
日々のお手入れは「水洗いのみ」でOK

▶ 基本は水洗い&粉を落とすだけ
私自身が行っているお手入れはとてもシンプルです。
- コーヒーカスを捨てる
- バスケットやパーツを水で軽く流す
- 手でやさしく粉を落とす
- タオルで水気をふき取る or 自然乾燥
たったこれだけです。
食器用スポンジでゴシゴシ洗うこともなく、洗剤も一切使いません。
▶ 衛生面は大丈夫?
「洗剤を使わずに本当に清潔なの?」と心配される方もいますが、ご安心ください。
- コーヒーには抗菌作用があります
- 器具に残る油分や香りは酸化しにくい
- 毎回の水洗いで十分に清潔が保てます
実際に私が毎日2回抽出して8ヶ月間使用したマキネッタの内部は、油分が美しくなじみ、素晴らしい風味を生み出してくれています。

パーツごとの洗い方と注意点
パッキン&ステンレスフィルター
- 気になる方は毎回分解して洗浄可能
- 中性洗剤はNG。スポンジ+水洗いのみ
- 週1〜2回程度の分解洗浄がおすすめ

バスケット(粉を入れる部分)
- 使用後のコーヒーカスを捨て、水で流す
- 目詰まりがあれば爪楊枝やブラシで対応
- 無理に擦る必要はありません

パックスクリーン(上部の細かいメッシュ)
- 粉が詰まりやすいため、ブラシや歯ブラシで優しくこする

増圧バルブ(Crema Richのみ)
- 絶対に取り外さないでください!
- 取り外すとバネとシリコンを支えるパーツごと外れてしまう恐れがあります。外れてしまった場合でも取り付けることは可能です。
- 水を流して軽く洗うだけでOKです

万が一取り外してしまった場合、ゆっくりと締めていき軽く止まるところでストップしてください。キツく締めすぎてしまうとバネとスプリングを支えるパーツとバルブが一体になってしまいます。一体になっても装着は可能で抽出には特に影響はありません。

参考までに私が一番よく使っているマキネッタです。インスタのリール動画でもよく上げているもの。これはバルブをきつく締めすぎてこのような感じで一体化してしまってますが、抽出自体は問題ありません。

きちんと締めて戻すことができます。
おすすめのお手入れ頻度【まとめ】
パーツ | お手入れ内容 | 推奨頻度 |
---|---|---|
本体全体 | 水洗い・粉落とし | 毎回 |
パッキン・フィルター | 分解洗浄 | 週1回〜気になるとき |
パックスクリーン | ブラシ洗浄 | 2〜3日に1回 |
増圧バルブ(取り外しNG) | 水で流すだけ | 毎回(水だけ) |
お手入れ動画はこちら(CoFika Crema Rich専用)
※ 実際の分解方法や洗浄ポイントを動画でご覧いただけます。
まとめ
- マキネッタは「育てていく」器具
- 洗剤NG、水洗いだけで香りと味を守れる
- 分解洗浄は必要に応じてOK
- 増圧バルブは取り外さず、やさしく洗う
正しいお手入れをすれば、マキネッタはあなた好みの最高の1杯を提供し続けてくれます。
ぜひ今日から「育てるお手入れ」を始めてみてください。
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